秋を感じる季節になると恋しくなるさつまいも。
さつまいもはホクホク甘く美味しく、食事にもおやつにもぴったり。
ついつい食べ過ぎてしまうのでカロリーなんかも心配です。
食物繊維たっぷりで便秘にいいというイメージがありますが、実は・・・。
また、その他にどんな栄養を秘めているんでしょうか?
今回はさつまいもの栄養素や気になるカロリー、栄養を損なわない調理方法などをご紹介します。
簡単なレシピもありますので、さつまいもを美味しく食べてくださいね。
さつまいもの栄養とカロリーは?
さつまいもはたくさんの栄養素を含んだ優秀な食材なんですよ。
美肌効果があるビタミンCやEも多いので女性には嬉しい食材でもあります。
女性にさつまいも好きが多いのは、本能的なものなのかもしれませんね。
※(かっこ)内の数値は生のさつまいも100g中に含まれる栄養素の量です。
ヤラピン
さつまいもの最も特徴的な栄養素は、食物繊維・・・ではなく「ヤラピン」という成分です。
さつまいもを切った時に白い汁のようなものが出ますが、あれがヤラピンです。
いも類ではさつまいもにしか含まれず、腸のぜん動運動を促して便を柔らかくする効果がある貴重な栄養素です。
ヤラピンを多く含む植物は下剤として世界中で利用されているほどなのですが、さつまいもには下痢を起こすほどの量は含まれていませんのでご安心ください。
そして、実はさつまいもの食物繊維は、食材の中でも飛び抜けて多いわけではないんです。
なんだかイメージと違いますよね。
便秘にいいと言われているのは、このヤラピンとの相乗効果なんです。
また、ヤラピンは熱に強いので調理で加熱しても変質しないのも嬉しいところですね。
食物繊維(2.3g)
さつまいもに含まれる食物繊維は意外にも突出して多いわけではありません。
蒸したり焼いたりすることで増えますが、上記の通り、ヤラピンとの合わせ技で効果がさらに増大するんですね。
食物繊維は淡水貨物の消化吸収を緩やかにして、血糖値の上昇を防いでくれます。
また、コレステロールなどの余分な脂質を排出したり、便通を良くして腸内環境を整える効果が期待できます。
多く取りたい方は、小さいものの方が食物繊維を多く含んでいるのでおすすめです。
ビタミンC(29mg)
風邪の予防や疲労回復、肌荒れの改善などに効果があります。
いも類では一番多くビタミンCを含んでいるのがさつまいも。
ビタミンCは熱に弱いので加熱をすると失われやすいんですが、いも類に含まれるでんぷんがビタミンCを熱から守ってくれるので安心です。
焼き芋やふかし芋なんかにしても、ビタミンCが残っているなんて嬉しいですよね。
ビタミンE(1.6mg)
抗酸化作用があって、体の中の活性酸素を減らしてくれる効果があります。
カリウム(470mg)
余分なナトリウム(塩分)を排泄してくれる役割のあるカリウムも豊富に含まれています。
高血圧の予防やむくみにも効果ありです。
ビタミンB群
ビタミンB群は、炭水化物・脂質・たんぱく質を体に必要なエネルギーに変えるために必要な大事なビタミンです。
ビタミンB群はお互いに助け合って働くので、単体ではなくまとまって摂ることが大事です。
さつまいもにはバランス良くビタミンB群が含まれています。
さつまいものカロリーは?
美味しくてついつい手が出るさつまいもですが、気になるのが高いというイメージのカロリーですね。
さつまいもはご飯と同じくらいの炭水化物を含んでいますが、カロリーは100gあたり生で132kcal。
ご飯の100gあたりのカロリーは168kcalなので、ご飯よりカロリーは低いんですが・・・。
でも、油断は禁物です。
さつまいもは全体の6割が水分。
つまり、焼いたりすることで水分が飛び、100gあたりのカロリーはアップします。
ふかし芋なら131kcalですが、焼き芋は163kcalとご飯と同じくらいになります。
さつまいもは好きだけどカロリーが心配、という方は焼き芋よりふかし芋がおすすめですよ。
とはいえ、食べ過ぎには注意してくださいね。
ちなみに、100gの目安は大きめの生のさつまいもで1/3くらいです。
さつまいものGI値は低い?
糖質制限ダイエットに興味がある方ならご存知のGI値。
さつまいもは低GI食品として、ダイエットに効果的と言われています。
しかし、じっくり低温で時間をかけて焼くとでんぷんが麦芽糖に変化して甘くなり、ご飯よりもGI値が高くなるという研究も出ているようです。
糖質制限目的で食べる場合は、短時間で蒸す料理法が向いているようですね。
ただし、食べ過ぎるとGIも意味をなさなくなりますので、ご注意ください。
さつまいもの栄養を逃がさないためには
前述の通り、熱で壊れやすいビタミンCはでんぷんで保護されますし、貴重な栄養素ヤラピンも熱に強いので、調理の幅も広い食材です。
さつまいもを切った時に変色を防ぐために水にさらしたりしますが、長時間さらしすぎると水溶性の栄養素や貴重なヤラピンも少なくなってしまいます。
長くても10分以内にするのがおすすめです。
水に溶けやすい栄養素もありますので、水で茹でる調理法は避けましょう。
焼く・炒める・蒸すなどがいいですよ。
煮物などは栄養分が溶け込んだ煮汁も残さず食べましょうね。
スープや味噌汁なら汁ごと栄養を食べられます。
てんぷらも衣が栄養素の流出を抑えますので大丈夫です。
さつまいもは皮まで食べる!
皮が紫色であることから想像できるように、ポリフェノールが含まれています。
ポリフェノールは体をサビさせない抗酸化作用があります。
また、ビタミンCやカルシウムは皮に多く含まれ、ヤラピンは皮と実の間に多く含まれます。
皮をきれいに洗って、皮ごと食べるのがおすすめです。
汚れがとれない部分やひげ根が深い部分など、気になるようなら取り除いてくださいね。
さつまいもの調理方法 栄養簡単レシピ
さつまいものピリ辛炒め
さつまいも 大1本
にんにく 1かけ
赤唐辛子 1/2本
オリーブオイル 大さじ3
塩 小さじ1
1. にんにくを5mm角に切る。赤唐辛子は種を取って小口切りにする。
2. さつまいもをきれいに洗って皮付きのまま5mm厚さに斜め切りし、5mm幅の拍子切りにする。
3. フライパンに、オリーブオイル、にんにく、赤唐辛子を入れて火にかけ、さつまいもを入れて2分ほど炒め、塩を振ってしんなりするまで炒める。
※家族のピリ辛の好みが違う時は、赤唐辛子は入れず、食べる時に一味などをかけてもいいですよ。
さつまいものごまあえ
さつまいも 大1本
みりん 大さじ1
塩 小さじ1/3
ごま油 大さじ1
すりごま お好きなだけ
1. さつまいもをきれいに洗って、皮付きのまま1cm厚さくらいのいちょう切りにする。
2. 蒸し器やフライパン(蒸し皿使用)、電子レンジなどで竹串がすっと通るくらいまで蒸す。
3. みりん、塩であえ、ごま油を加えて混ぜ、すりごまを好きなだけかける。
さつまいもまとめ
美味しくて栄養価も高いさつまいも。
便秘に良い栄養素の食物繊維たっぷり〜だと思ってたのに意外でしたよね。
ヤラピンをはじめ、たくさんの栄養素が豊富に含まれていて、美肌効果や便秘解消の効果も期待できる優秀な食材です。
できるだけ栄養を逃さず、美味しく食べてくださいね!
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