最近では見かけることも少なくなった門松ですが、
お店や会社の前に飾られている門松を見たお子さんに
「あれは何?なんで飾ってるの?」と聞かれて困ったことはありませんか?
そんな時にもカッコよく答えられるよう、門松のあれこれを知っておきましょう。
門松に込められた意味、知ってますか?
お正月には歳神様が初日の出とともに高い山から降りてきて、
家々に幸せをもたらしにやって来るといわれています。
そのことから、高い山で迎える初日の出を「ご来光」と言うのですね。
歳神様とは、豊作をもたらす「穀物神」とも、
家を守ってくれる先祖の霊ともいわれ、
地方によって様々な呼び名があるそうです。
そして門松は神様の依代(よりしろ=よりつくもの)となりますので、
年神様に家に降りて来てもらうための目印のようなものです。
門松なのに竹が目立っていますが、大事なのはやはり松です。
寒い中でも青々とした常緑樹は神聖視され、
その中でも「祀る」に通じ、長寿の象徴とされる松をおめでたい木として
お正月に飾る習慣が根付きました。
門松の竹の切り方が違うのはどうしてでしょう
元々は松だけを飾っていたのですが、室町時代には
「松は千歳を契り(長寿を約束)、竹は万代を契る(繁栄を約束)」
とのいわれから、依代が永遠に続くことを願って竹を加え、
縁起の良い梅やその他の飾りが付き今の形になったようです。
竹の先端を真横に切るのが「寸胴(ずんどう)」、
斜めに切るのが「そぎ」といいます。
もともとは「寸胴」でしたが、
「そぎ」は徳川家康が、生涯で唯一負けた武田信玄(竹)に対して、
「次は斬る!」という念を込めて切ったのが始まりという説があります。
また、その切り口が笑った口に見えることから
「笑う門には福来る」という縁起を担いでいるという説もあります。
門松の処分はいつどこでするの?
お正月が終わり、松の内(1月7日、地方によっては15日)が過ぎれば
歳神様はお帰りになりますので、門松のお役目は終わりです。
そして、1月15日くらいには左義長(どんど焼き、どんと焼き)と呼ばれる
正月飾りを焼く行事が神社などで行われますのでそこで処分するのが一般的です。
まとめ
始まりは松だけだった「門松」。
今でも松だけを白い和紙で包み、金赤の水引を付けた根が付いたままの松を飾る地方もあります。
今の住宅事情を考えた簡略化された門松は
もしかしたら本来の門松に近い姿なのかもしれませんね。